太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

財布兼用ミニ5手帳で『ポケットの中の戦争』を終結させる

効率厨の果てには?

 ポケットの中が戦争である。ライフハックやハウスカードの一般化に伴いスマートフォンや音楽プレイヤーなどのデジタル機器、ROHODIAやモレスキンなどのアナログメモ、それに加えて財布、携帯電話、カードケースなど持ち物は増える一方。色々追求した結果として自分のライフがハックされてしまうのは目もあてられない。(ノ∀`)アチャーである。とっさの時や出撃の時にいちいち使うカードを選んでいては灰になってしまう。

 私たちの持ち物は手札とデッキに分けることができる。手札はすぐに取り出せて使用できるモバイル機器やミニノート、財布など。デッキは少し探せば使える鞄の中の手帳や文庫本などである。バック内のツールボードなどがあるが、この辺もデッキであると見てよいだろう。今回話したいのは手札。一般的に手札は多い方がよいと思われるが、判断力や注意力の分散を考えると少ない方がよい。持ち物リストを作る時点で負けである。

 「手札」に必要なのは遊戯王で言う「沼地の魔神王」のようなコンテキストによって姿を変えられる汎用的なカードである。一般的な対戦型カードゲームにおいては、しばしば汎用カードやドローカードを増やす事でデッキの「密度」を高めるという行為が有効な戦術となるが、これは目的の手札を早く揃えることに目的がある。つまり効率厨の果てには最初からワイルドカードのみを持っていればそもそも揃えるという行為すら必要ない。

ポイントを交換できるまで何マイル?

 ワイルドカードの筆頭といえばiPhoneをはじめとしたスマートフォンであることに異論はないであろう。電話にも音楽プレイヤーにも漫画ビューワーにもなれる。自分はネックストラップでつけてポケットを圧迫したりトイレに落とす危険がないようにしている。これにカードホルダー型ケースを付けてやればSuica機能も持てる。ちなみにネックストラップを付ける時にはケース下側にストラップホールを自作してやらないと使う時に按配が悪いので注意。

 シール型のEdy機能付与ツールもある。このへんはNFCによる電子マネー対応などに収束していくと思われるが、いまできることとしては一体化までであろう。また国産Androidケータイには電子マネー対応のものもあり、魅力的である。でも、そのポイントを交換できるまで何マイル?

ポケットの中の戦争

 このように、まずはiPhone with Suicaを持つことを前提として、足りない機能を列挙してみよう。

  • 札入れ
  • 小銭入れ
  • 名刺入れ
  • カード入れ(Suica以外)
  • メモ帳・ノート
  • ペンホルダー
  • TODO
  • 付箋
  • キーホルダー
  • はさみ
  • 絆創膏
  • 体温計
  • あと色々

 後半部は持つ人も少ないと思うが個人的には必須のものである。以上の機能に変形できるもう一方のワイルドカードこそが財布兼用型ミニ5穴手帳である。ポケットの中にはこれだけ手帳。

 この手帳には前述の通りの機能をすべて入れ込むことが可能である。サイズは120×85×23mmで一般的な折財布と変わらない。胸ポケットは大きいものでないと厳しいがズボンボケットには余裕で入る。財布兼用であるために札入れ、小銭入れをつけており、財布が必要なくなる。小銭入れは外側についているデザインによっていちいち開く必要がない。

 次にカードケースであるが。このケースに3枚カードが入り、また名刺入れ部にもカードが入るため下手な財布よりも入る。差し込み式のカード入れやカードケースリフィルもあり、よほどのカード/ポイントマニアでない限りは全て入れることが可能であろう。そもそもは最低限のカード数にすべきであると思うが。

黄色の紙に映すものは

 メモはiPhoneでよいという人も多いが、ニュアンスの保存や即効性を考えると個人的にそれは無理。しかしながらミニ5穴サイズのメモやノートとして専用のものを揃えると今となってはマイナーとなってしまったジャンルであり、少々値が張る場合も多く選択肢も少ない。だがミニ5穴のサイズは縦105mmの、横61mmで名刺サイズとほぼ互換である。

 名刺サイズということは名刺サイズ情報カードや、名刺ファイルを活用することができ、またRollbahnのA7ミニノートのミシン目切り離し後と互換がある。Rollbahnは5mm方眼でクリーム色のコシがある用紙で非常に使いやすく、かつリーズナブルである。このためRollbahnを解体してパンチを当ててやれば、その特徴を安価に手にいれることができる。表紙も切り取って穴をあけることで下敷兼表紙となって按配がよい。またミシン目で切り取る前の状態でもリング穴が比較的近いので、少々はみ出るけどダブルリングを抜いた状態でポケット部を含めてそのまま格納することも可能である。繰り返しになるが名刺サイズはその後の汎用性が非常に高い。システム手帳の名刺入れリフィルを多めに格納しておいて「同期」を取れるようにしている。

 ペンホルダー機能は手帳自体にもついているが、別途ペンホルダー式の下敷をつけた方がよい。ペン先側のガードがないとポケットから出す時にひっかかりやすいという問題があり、またメモ部と格納部の仕切りやカードなどによってできた凸凹を吸収する役割になる。ペンとしてはZEBRAの手帳用のショートサイズペンを使っている。大きさがこのマイクロサイズにぴったりなのもさることながら、書き味が悪くなくノック式でまさにこの手帳の用途に合っている。黄色の紙に映すものは、なんでもよく、いわゆるユビキタスキャプチャーである。よくも悪くもメモにはペンがいるのだから一体化して持っていることにこしたことはない。

ゼブラ 油性ボールペン 手帳用500 T-5

ゼブラ 油性ボールペン 手帳用500 T-5

 TODOは無印良品のTODO付箋をペンホルダー型下敷の裏側に貼りつけている。常に見ることができるし、オフィスでは普通の手帳に移動し、また戻すことで同期を取ることができる。直近のTODOこそチャンスを逃さぬように一元管理をしてコンテキストを限らずに常に見ていることが重要である。自分の転職先がブラック会社だったなんて嘘だといってよ、バーニィという状態だからワークにハックされたライフの密度を上げる必要がある。ダレモイナイ・・カイモノイクナラ イマノウチ〜。一般的な付箋についてもリフィルがあるのでそれを使う。使いたくなった時にいちいち探す必要はない。

河を渡って木立を抜けるサヴァイヴァル

 キーホルダーとしては紙をとめておくリングにキーリングをつければよい。手帳リングの上側につけておくことで使う時だけリングにつけたまま使用できるし常に一体化しているので無くす心配もない。腰リールを工夫できないかとも考えたが、結局は携帯性がおちてしまうし耐久性に不安があるので手帳リングにつけるのがベストソリューションだと思う。

 はさみも常に持っていないとちょっとした糸や紙の切り離しでイライラする事が多いものである。河を渡って木立を抜けてハサミを探す費用対効果と、無理やりちぎることの費用対効果からの比較検討相見積もりをすること自体が無駄なのであり、大抵はぐっと押さえて殺されていたその感情をブッ生き返すのだ。薄い小型ハサミとシールドホルダーリフィルでそれが実現できる。シールドホルダーはいわゆるジップロック型のリフィルであり、厚手で耐久度も高い。ここにミニハサミがぴったり入ってじゃまにならない。本物のスイスアーミーナイフと違って持ち方に無理をする必要がない感じがよい。シールドホルダーには絆創膏も入れておいて応急処置もできるようにしておく。

ミニ5穴 シールドホルダー 2520-100

ミニ5穴 シールドホルダー 2520-100

アルスコーポレーション しおり型便利鋏 ポケットセクレタリ(ビニール袋タイプ) SB-9

アルスコーポレーション しおり型便利鋏 ポケットセクレタリ(ビニール袋タイプ) SB-9

 ほぼ日手帳グッズにカードに格納できる体温計とルーペがある。これもカード型であるため手帳に格納できる。またスイスカードというカード型のスイスアーミーナイフを格納することでスイスアーミーナイフの機能も包含する。ライトにもなるし、ドライバーにもなる。もはや無敵である。そもそもコンテキストによって形を変えるというのはスイスアーミーナイフの特性である。

まとめ

 以上のように、オールインワンミニ5穴手帳を用いることで足りない機能は全て満たせる。その他、地図やパスワード表、買い物リストなどは当たり前のように入れることもできる。試行錯誤の中で一刀、二刀、實手など多くの形を捨ててポケットの中はスイスアーミーナイフのデジアナ二天一流に統一される。モレスキンではできなかった全てを包含した最強の小太刀によってポケットの中の可処分空間戦争を調停するのだ。これからは右手にiPhone、左手にミニ5手帳、なのである。