太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

Apple USB SuperDriveを買って感じたディドロ効果

Apple USB Super Drive MD564ZM/A

やっぱり光学ドライブが必要?

 『MacBook Air 11インチとTimeCapsuleとAppleTVを買った - 太陽がまぶしかったから』でMacBook Airを購入し、その後『MacBook Proを売りに行ったらAppleIDとパスワードの提示を求められた話 - 太陽がまぶしかったから』みたいな事になったわけですが、結果としてMacBook Proは売却しています。

 MacBook Airの11インチがメインマシンとなりましたが、当初懸念していた画面を窮屈に感じるのではないかという問題はありませんでした。しかし、光学ドライブが使えないとDVDやCDは利用するのが難しいというのはやはり問題になりました。『人気映画・ドラマ・アニメが見放題』やiTunes Storeを使えというのはひとつの選択肢なのでしょうが、ネットワーク回線が貧弱であるため、高画質のストリーミング再生は難しいです。

コスパ厨揺らいだり。

 なので外付けDVDドライブの購入を検討することになるのですが、結局はApple純正の『Apple USB Super Drive MD564ZM/A』を買ってしまいました。7,800円。例えばBUFFALOのMac対応外付けDVDドライブであれば2691円なのに。

BUFFALO Boostケーブル搭載 ポータブルDVDドライブ シルバー DVSM-PC58U2V-SV

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 僕自身は『価値工学理論から見るコストパフォーマンス厨の原理について - 太陽がまぶしかったから』などにある通り、「価値=機能/コスト」の定式を信奉する、いわゆるコスパ厨といわれる人種です。機能適合さえしていれば見た目が少々悪かろうが、「同じようなモノ」として安い方を選択してきたつもりです。

 それが今回は純正のものを買ってしまいました。「なぜか?」と考えると、ディドロ効果を思い出します。ディドロ効果とは、ひとつの高級品を買ってしまうと、それと統一感のある別のものまで買ってしまう強迫観念のようなものです。

 十八世紀のフランス人作家、ドニ・ディドロは「古いナイトガウンを手放す悲哀」というエッセイの中で、友人から贈られた美しい真紅のナイトガウンによって家が変わったことを綴っている。ディドロはこの贈り物がたいそう気に入って、いつから使っているか億えていないほど長年愛用していた古いガウンを手放した。だがその喜びもつかの間、自分の持ち物や家の中が新しいガウンに比べてみすぼらしく見えはじめた。彼は馴染んで使い古した書斎の家具を、ひとつ、またひとつと買い替えた。たとえば、古い椅子を、モロッコ製の革張りのアームチェアに。がたのきた古い机は? それも手放そう。彼は高価なライティングテーブルを買い入れた。長年壁に飾られていたお気に入りのタペストリーでさえ、新しいガウンの優雅さにひけをとらない新品の高価な壁掛けに変わった。「私は古いナイトガウンの絶対的支配者だった」とディドロは記している。「それなのに、新しいナイトガウンの奴隷になってしまった」


 現在、消費アナリストはこうした高額品への買い替えを「ディドロ効果」と呼ぶ。新しい高級ガウンが「他のすべての持ち物をガウン度の高級感に釣り合うようにさせる」という思いがけない効果を生んだように、私たちも一九二◯年代以降、所有のスタイルには統一感(持ち物の色、スタイル、流行感など)が必要だと思い込まされてきた。


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Appleに囲い込まれる

 その一方で冷静に選んでいる側面もあります。それは「Appleの製品は純正品同士の相性は最高だが、純正でない製品を容赦なく切り捨てる」という幻想含みの経験則があるからです。OSのアップデートによって使えなくなってしまった周辺機器やソフトウェアは枚挙に暇がありません。

 『「iOS 7」では、非純正のケーブルを接続すると警告表示が出現する模様。 – すまほん!!』のように純正品以外では動かなくしてしまったりもします。iTunesで買った音楽をAndroidで再生するスマートなやり方は未だにありませんし、Windows PCでAirPlayをするのも、いつ動かなくなるか分かりませんし、相性問題があっても自己責任です。DVDドライブまで動かないなんてことは無いのでしょうが、純正品で揃えてしまった方が楽だという認識があります。

面倒くささとの競争

 昔はパーツひとつひとつのコスパを検討して自作PCなどをしていましたが、そのような欲求はなくなっていきました。まずは純粋に知識が追いついていかないということ、もうひとつは相性問題を考えるが面倒だからです。

 時間がある頃は動かないのを必死で調べて直したり、高い授業料だったと諦めたりすることを含めて娯楽だったのですが、今はそのように思えません。そのような志向になっている時にMacBookやiPodはフィットしました。選択肢が少ないからこそ、後悔も少ないのです。代わりに比較的割高な金額を払うことになってしまっているわけですが。

 PCゲームを買わずにXBOX 360でしているというのも同じ理由です。XBOX 360専用ソフトが動かないなんてことはまず考えられませんから。それは「怠惰」なのかもしれませんが、そこの試行錯誤は本質じゃないかなと思ってしまって共犯的な消費が行われているわけです。

Apple USB Super Drive MD564ZM/A

Apple USB Super Drive MD564ZM/A