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太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

地方に一軒家を建ててアナログデトックスしたい

ライフハック ライフハック-節約

デジタルデトックスのすすめ 「つながり疲れ」を感じたら読む本

夏休みの予定は「アナログデトックス」

 例年の夏休みでは10連休にして、意識の高いバックパッカーをしながら、出会いに感謝したりするのですが、今回は何の予定も決めていません。むしろ家から一歩もでない事を予定にしたいと考えています。

 私は人間と直接的に関わりすぎているのかもしれません。孤独死トライアルに臨むのにあたって、それは毒になります。アメリカでは情報通信機器などから距離を置く「デジタルデトックス」が流行っていると言われていますが、その逆の「アナログデトックス」です。アナログの毒素を排出したい。独りでネットやゲームだけして暮らしたい。

ITの進化でいつでも誰とでもつながれるようになった今、「無線LANに接続不能な場所だとイライラする」「Twitterの書き込みを確認しないと不安」という気分に苛まれる人も少なくない。そこで一定の時間、あえてデジタル環境から距離をおく「デジタルデトックス」に注目が集まっている。


ドヤは「暮らし」「働く」が重要

 ところで『1泊1400円のドヤでクラウドを活用してノマド生活〜ノマドヤ・ワーキング・マニュアル Ver 1.0 - 太陽がまぶしかったから』なんてエントリを書きましたが、それに対して、「地方で暮らせばもっと安い」という意見がありました。確かに宿泊施設単体のコスパはそこまで良くありません。光熱費・敷金・礼金・保証人・家具ぐらいは含めて考慮すべきですが、一理あります。

 ドヤ街はあくまで難波という日雇い労働だけに限らず、「物理的移動権力の売却」を行うタイプの働き口にあまり困らないとか、激安スーパーや屋台といったエコシステムが付随する事が重要です。「暮らす」だけでなく「暮らし」「働く」ことです。

結局のところで「現場」で働いている

 私自身も一部作業を自宅に持ち帰っていた時期もありましたが、「100%のリモート勤務」をしたことは実のところありません*1。会議や商談には顔を出さざるをえませんし、サーバーやネットワーク構築等の現場作業やその事前作業やメンテナンス等も付随してきます。

 そのたびに新幹線に乗ったり、宿泊をしていたら利益なんてすぐに吹っ飛びますし、時間もなくなってしまいます。それでいて「移動時間」に対する請求はできません。なので「現場に近い場所に住む」ことが事実上強制されています。

 つまり私自身は雇用主の指定した「いま」「ここ」に行って直接的な対話をすることで、お金がもらえている側面が多々あるという事です。というか、ここ数年は週の大半を現場で過ごして御用聞きや調整や検証作業などをしています。たまたま情報通信機器が商材となっているだけであって、むしろ人間を直接的なインターフェイスとした感情労働の従事者になっています。「ノマド」とは程遠い実像です。

地方に一軒家プラン

 『ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方』『Bライフ―10万円で家を建てて生活する』などの本では、地方の一軒家を格安で手に入れて、そこで過ごすプランが語られています。具体的には田舎にある半廃屋を「こちらでリノベーションするから」と貸してもらって、リノベーション作業もDIYしようという話です。『おおかみこどもの雨と雪 BD(本編1枚+特典ディスク1枚) [Blu-ray]』にもそんなシーンが。

 地方に一軒家プランの方が宿泊施設としてのコスパが高いことは認めます。ただ、そこで働いたり、田舎独特のノリについていけるかという問題は別です。『山口5人連続殺人(かつを事件) 2ch まとめ - NAVER まとめ』なんてのも、どこまで「ほんとうの事」なのかは分かりませんが、自分なんかも格好の餌食にされてしまいそうです。ドヤが良いのは住人同士の距離感が保てることです。

 id:pha さんの『田舎の家賃 - phaの日記』も最近、話題になりました。

やっぱ家賃安い話が一番グッとくるなー。月数千円で一軒家借りられるとか、数十万で家買えるとか。都会で毎月5~6万家賃を払っていたとして、そのお金の一年分で家買えちゃいますよとかいう。


都会、友達とかに頻繁に会えたりするのは便利だけど、「友達とかに頻繁に会えたりする権利を月5~6万で買っている」と思うと、そこまでそれカネ出すところかなーという気もする。

 この考えにおいて、自分の場合は「働く権利」として家賃や生活費を払っている側面が強いのです。実家の一軒家を実質的に相続しているので、そこに隠棲しても良いのですが、「暮らす」はできても「暮らし」「働く」のスキームを組み直すのが面倒なので現在のところは躊躇しています。

 もちろん呑み会には行きたいとか、イベントや展示会に行きたいと思うこともありますし、田舎のドロドロを回避する権利も付随しています。つまり住居を確保することは一種の「投資活動」として割り切ってします。それでも「逃げ切り」の計算が立つか、本当に追い込まれるまでは労働を続けてしまうのでしょう。

難しいのに片道切符

 『田舎で家を買ってノマドで好きなことやって暮らす大作戦。 - 伝外超スデメキルヤ団劇』では生活費が極端に下がればアフィリエイトで暮らせるかもという話があって、それを進めると海外移住になります。物価に3倍ぐらいの差がある国はあって、すると日本人相手に日本語でブログを書きつつ手に入れた5万円が実質的に15万円の価値になります。それであればハードルがぐっと下がるのですが、それをやっていたのがパブリックマンです。

合計すると、彼のノマド収入は69908円、約7万円。今後は、どうやらスカイプ相談を値上げするらしいので10万円くらい稼ぐ余地はありそうだ。


10万円あると、例えばベトナムやセブ島ではなかなかいい暮らしができる。
そもそも物価が日本の1/4~1/3くらいであるので、購買力としてみると、10万円の稼ぎが現地では30万円~40万円相当になる。現地の人の平均月収も3-5万円くらいの地域だ。10万円もあれば、現地のひとの給与より高いのだ。つまり、ウルムチの極貧バックパッカーのようなことはせずに、昼間はカフェでコーヒーをのみ、夜は美味しい食事を食べ、ビールも飲んで、普通に豊かな暮らしができてしまうのである。
自分が途上国に移動し、円で収入をえることで、物価差をアービトラージするセルフオフショアとよんでいる。


ノマド収入とは何か? – 場所に依存せず世界の何処にいても得ることのできるタイプの収入を高める | 大石哲之ブログノマド収入とは何か? – 場所に依存せず世界の何処にいても得ることのできるタイプの収入を高める | 大石哲之ブログ


 しかしパブリックマンは挫折してしまいます。『パブリック・マンのその後 - elm200 の日記』は衝撃でした。なんとか得られるようになった収入源を手放すというのは辛いことだと思いますし、手放してからも定期的に後悔を迫ってくるものと思います。

 僕のインターネットによる収入なんて殆どないのでコンビニかスーパーでアルバイトをする事になるのでしょうが、それでも収入は激減するでしょう。同じ水準に戻すのはおそらく不可能と思える片道切符ですし、冷蔵庫入っちゃうような若者達を見下しながら、彼らに見下されて自尊心がねじれていくところもあるでしょう。

インターネットで稼ぐのは至難の技だ。普通にメシが食えるレベルになかなか達しない。これで果たしてまっとうな仕事と言えるのか?私はそんな疑念にも襲われた。そんな自分が偉そうに Skype 相談やエルムラボを主宰してよいのか。だが、そういうネガティブなことをインターネット上で述べることはためらわれた。言えないことが増えるにつれ、私はブログから遠ざかるようになった。


いま思えば、こういうことだ・・・。私は功を焦りすぎていたのだろう。ネットビジネスを軌道に乗せるにはそれなりの時間が掛かる。私の頭にあったのは、以前ソフトウェア開発の仕事をしていたころの月60万円くらいの収入だった。それに比べると大幅に収入が減ってしまった自分の境遇が悲しく思えた。


若者の物理的存在離れ

 実家はそこまで濃密な近所付き合いがあるわけでもないのですが、逆に言えば仕事や友人との人間関係が切れてしまったら完全なる孤独ルートに入ります。前述の通り、コンビニやスーパーでバイトをする事になるのでしょうが、そこの人間関係に深入りしようとも思えません。今の時点で仕事をやめたら飲み会にいくことも減るでしょうし、趣味に使えるお金も減ってしまうでしょう。その時に自意識を回復する手段がネットになってしまうのは致し方ないと思っています。

 冒頭のデジタルデトックスなんてとんでもありません。もっともっとネット中毒になって、他に手がつかなくなるぐらいがちょうどよいのです。むしろアナログデトックスをして、物理存在としての人間なんていなくても大丈夫なように心身を鍛える必要があるのかもしれません。

 「非モテ」の議論においては二次元美少女のルートを通ることで、恋愛を回避しようという流れがありましたが、自分にとってそれは無理でした。二次元は作り物ですし、私の事を見ているわけでもありません。むしろ二次元なら上手くいくというファンタジーがまるで理解できません。

 実家に隠棲して、コンビニで週3ぐらいで働きつつ、読書したり、ブログを書いたりして生活するという未来像に実現性があるのか、まずは物理的に誰とも会わないという「生活実験」をしてみようと思います。うまくいったら、第三のコンビニブロガーになる覚悟ができてくるのかもしれません。

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

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*1:同人誌の原稿とかは除く。