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太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

愛のない僕らも偽装結婚したら節約になるのかな

http://www.flickr.com/photos/8125160@N06/4822591667

photo by Jakob E

究極のセツヤクエストは結婚?

 「偽装結婚」というと言葉が悪いのですが、恋愛感情はないけど信頼できる仕事上のパートナーと制度上の結婚をして家族経営扱いにしてしまった方が税制や保険や相続、各種家族割等のサービスを受けるのにあたってメリットがあるのではないかなって妄想したことがあります。または、とある魔術のインなんとかさんみたいな女子が家に勝手に住み着ちゃったみたいなラノベ的展開があった場合も。

 いや、思考実験ですよ。でも離婚率の増加や晩婚化の煽りで、結婚したらどちらかが再婚なんて事は珍しくもない状態になりつつあり、かつ婚姻期間中の優遇措置が多いのであれば、生活上のパートナーととりあえず籍を入れておいた方が良いなんて判断もありえるようになっていく気もするのです。これってどうなんでしょうね。ダメなんだけどさ。

ケース1:仕事上のパートナー

 例えば男性が起業している場合の共同経営者が女性であった場合。私自身は源泉徴収を受けているリーマンであるため、税制の正確なところは良く分かっていないのですが、ぱっと思いつく限りでは以下のようなメリットがあるように思われます。

生命保険や遺産相続によって事業継続性の確保ができる

 仮にどちらかが死んでしまっても、互いに対して保険金支払いの受取人にする正当性が生まれます。スムーズな遺産相続も可能ですので、不慮の事故によって事業が頓挫する可能性を減らす事ができます。

不動産を共有名義にできる

 こちらも事業継続性の観点です。共有名義にしておくことで相続や譲渡による税金が掛かりません。

売上が立たず給与が少なくなった場合に配偶者特別控除などを受けられる

 仮に給料を引き下げざるを得ないような状態になった場合にも配偶者特別控除などの税制メリットがあります。ここまで来てしまったらどうしようもないのですが、資金の毀損を少しだけ遅くします。

社会保険の共用化

 仮に給与が少なくなった場合において片方の社会保険の扶養家族にいれられます。そうすれば少ない保険料で両方に保険を掛けられます

ケース2:ラノベ展開でなぜか住み着いたニート女子

 インなんとかさんを何故か食べさせてるのであれば、扶養控除を受けたり、逆に役員扱いにしてしまった方が税制上のメリットがあるように思われます。

自身の報酬から役員報酬として名目上のお金を支払う

 累進課税であるため、ひとりが1000万円稼ぐよりも、750万円と250万円に割ってしまった方が税金が安いのです。このため妻に形式上の役員報酬を支払っている個人事業主が多くいます。

 また合資会社にしてしまった方が個人報酬よりも税金が安くなる可能性が高いのですが、合資会社は連名にすることで特別な補助制度なしに資本金1円から作れます。この辺は結婚してなくても可能ですが。

社会保険の共用化、配偶者特別控除

 役員報酬を支払わない場合は扶養家族として扱った方が優遇措置を受けられます。

共通のメリット

携帯電話など各種サービスの家族間無料化・端末購入優遇を受けられる

 例えば携帯電話では家族間の通話が無料になったり、家族で同時に買うと安くなるような制度が多くあります。このような制度を活用することでコストを削減することが期待できます。

社会的信用

 特にフリーランスとして働いている場合においては、結婚している方が「逃げない」「責任感がある」と思われやすい傾向にあります。逆にいい年して独身だとそう思われないところもあって、そのへんの社会的信用は案外バカにできないように思われます。

シェアハウスがしやすい

 実態的にはシェアハウスとして利用するように不動産を借りるのに当たって、婚姻関係があるのとないのとでは難易度が違います。関係ない二人がシェアハウスをするとなると不動産屋に特別な許可が必要になる可能性が高いですが、結婚してれば当たり前の話です。

デメリット

 離婚を織り込んでいる場合は財産分与についての覚え書きが必須になるでしょう。また「家庭の問題」扱いになれば、刑事事件になりにくくなってしまうため、法律上のセキュリティホールを受け入れる必要があります。

 もちろん心理的な悪影響があったり、未来に縁談があったとしてもそれを理由に破談になる可能性が増えたりもするでしょうから、お互いに「今後とも普通の恋愛をする事はありえない」という境地になっている前提が必要になるのでしょう。

制度上の問題だから

 「合コンで『明日、一緒に区役所行ってくれるひとー』って言ってドン引きされた」というエピソードが書かれていて*1、昔に似たような事があったなーって事から、そんな事を話したのを思い出しました。30を超えると即結婚ネタは安全なシモネタになりつつあるんだよね。自分の場合は以下の感じです。

  • 「明日、区役所行ってくれるひと―」
  • 「iPhoneの料金が安くなるからアリかも」
  • 「じゃあ生命保険にも入ってね♥」

 もちろん冗談ですけれど、その会では互いにちょっと浮いてて「そういう選択肢も絶対にありえないわけじゃないのかも」と盛り上がったんですよね。「池田さんと結婚ならできるけど、恋愛は難しい」とか「じゃあ、どちらかに好きな人が出来たら離婚しよう」とか。もちろん、その場限りのネタで終わったし、周りの空気も微妙になってくしで、枕を濡らす結果になりましたけど。ヤケクソ芸はだれも幸せにしないんやで。練炭焚かれなくて本当に良かった。

電波少年による嘲り

 でも、これは特殊過ぎる話でもなくて、結婚や離婚なんて制度上の問題に過ぎないという事をパフォーマティブに表現したのは『進め!電波少年』でした。

松村と実際に婚姻→離婚する女性を番組で募集、プレゼントとして指輪(婚約指輪扱い)が用意された。これに当時26歳の看護師(交際相手なし)が応募し、松村・松本とあるレストランで対面した。


まず、女性と松村は婚姻届にサイン、松村から女性に婚約指輪が渡された。女性は婚姻期間(3日間・1週間、1ヶ月)と生活形態(別居・同居)を選ぶことになっていたが、迷わず「3日間の別居」を即答で選択。「初夜を共にできる」と期待に膨らんでいた松村の落ち込みは激しかった。


ここで松本が登場し、「バツイチになるために離婚届を書いていただきます」と書類を渡すと、女性は「はい」と即答でサイン。松村は「離婚し……ますか?」と苦悶する。レストランの玄関で見送る際に「僕達夫婦だったんですよね」「別れても幸せになってください」としつこいまでに別れを惜しんだ。


後日、松本が実際に中野区役所へ婚姻届を、3日後に離婚届を提出。これにより、今の松村は戸籍上「バツイチ」である


進め!電波少年 - Wikipedia進め!電波少年 - Wikipedia

 今やったら無茶苦茶叩かれたでしょうね。当時の反応はどうだったんだろう。松村は兎も角として相手の女性はテレビにちょっと出るためだけにここまでしてしまったという事に言い知れないものを感じますし、やはり「その程度のもの」なのかもしれません。「いくら支払われたら結婚後即離婚をできる?」ってアンケートをしたら、30万円ぐらいでOKする人も出てくるように思われます。眉をしかめたいのは同じですが。

永遠はあんまり信じられないけれど

 現在の日本では婚姻率が下がる一方で、離婚率はじわじわと上がっていっています。DINKS(子供なし、共働き)家庭も増えました。なので良いとか悪いとかではなく、事実として離婚自体はそんなにオオゴトでもなくなった側面もあるのだと思います。自分の周りにも何人か居ますし、むしろモテてたりもします。

 つまり結婚する時は永遠を誓いつつ、一定割合ではそうではないっていう現実を目の当たりにしているのです。その時は「嘘だと思っていなかった」という強度こそが重要だとも思いますが、その一方で外形的な判断なんてできません。また性的マイノリティや夫婦別姓等の問題によって、事実婚状態にありながら控除等の優遇措置が受けられない状態にあるというのは非常に良くないことなのだろうと思います。実際、同性愛者の友人同士で形式上の異性結婚をして生活基盤を安定させるケースもあるようです。国籍が絡むものは犯罪に使われる場合も多いです。

 あくまで思考実験ですし、不正確なところもあると思いますが、別に特別な恋愛感情がない段階でも法律上の婚姻関係を結ぶことで独立した生計を立てるよりも暮らしやすくなるし、離婚そのものへのハードルが下がっているので、とりあえず結婚ってのも増えていくのかもしれません。まー、でも婚活でよく言われる「高望みするな」なんてのも、その辺の割り切りの程度問題を象徴してるようにも思えてしまうんですよね。そっちは「子供」を巡る問題になる場合も多いですが。繰り返しますが、モラルの問題があるのは大前提ですし、推奨するとかではないですからね。

ビジネスパーソンのための 結婚を後悔しない50のリスト

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*1:ブログ全体が非公開になってしまわれたようです