太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

第1回Skype読書会『車輪の下で』結論:恋って素敵

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Skype読書会

 今日は『【告知】2014年1月11日(土曜日)にウェブ読書会やります - 読書会・映画会の成果報告ブログ(仮)』をやっていた。19時から23時までの長丁場。書評的なものはまた書くとして、一番伝えたかったのは『車輪の下で (光文社古典新訳文庫)』って救いの物語だよね?って事で、そこを熱く語らせてもらった。読書会は面白かったので、また是非参加したい。

 なぜか「落ちぶれた」とか「自殺」というあらすじがWikipediaなどに書かれていたけれど、ちゃんと読むと機械工の仕事をそれなりに楽しくやったうえで、酒場での法螺話に皮肉無く爆笑したりしていて、その帰り道に(明確に描かれていないものの)「事故死」をしている。

 それなりにうまくやろうとした中での突然の死であり、重圧に耐えかねたわけではない。エンマとの出会いによって頭痛が消えているし、恋をしてるからか「機械工の見習いにならならないか?」という話に適当に答えつつも、その結果として始めた仕事では、かつて友達もいたし、意外に面白かったという姿が描かれている。

「恋って素敵!」とか語るアラサー男子の悲哀

 エンマと別れた後も「次はうまくやる」と自省しているし、実際ウェイトレスに声をかけようとしているので、そこまで引きずってもいない。良くも悪くもスレてしまったわけだけど、それを「自暴自棄」と見なすのは、偏見が強すぎるのではないかと思う。

 むしろ、序盤にあった牧師や校長からの重圧の方がよほど「車輪の下で」であり、車輪の側面に這い出るところだったとも解釈できる。そう考えると「落ちぶれる」という表現はむしろ逆なのではないか。「僕は本当はこんな事をしていたくないのに」というアイロニーを含んだ表現が前半には頻出するのに比較して、後半には殆ど出てこない。

 すべてが奇妙に変わっていた。美しく感動的だったのだ。絞りかすで腹をふくらませた雀たちが騒ぎながら空を飛び交っていたが、その空はこれまでになかったほど高く美しく、憧れを掻き立てるような青色だった。

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

 神経症になってから一気に回復するところで情欲とヌミノーゼがある。結局、理性的な答えを求めてもアカンのや。女の子しゅごい。恋って素敵(小並感)。

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

車輪の下で (光文社古典新訳文庫)

次回予定