太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

メジャー作品を避けてしまうオタク浮動層として『HUNTERxHUNTER』すら読んだことないのでSTARTER BOOKで勉強した

『HUNTERxHUNTER』が再開した事だし

 それなりの漫画好きではあると思うのですが、実際に読んでいるのは講談社系が多いみたいでジャンプの有名漫画をあまり読んでなかったりもします。『One piece (巻1) (ジャンプ・コミックス)』や『ジョジョの奇妙な冒険 (1) (ジャンプ・コミックス)』は人気になってから単行本で読んでいるのですが、それ以外の漫画ってあまり印象になかったりもします。ドラゴンボールはアニメで観ていたけれど。

 ジャンプを避けていたのは、子供心に天邪鬼だったのかもしれませんし、単純に絵柄や展開の好みが合わなかったのかもしれません。それで最近『HUNTERxHUNTER』の再開を機会にアツい語りを聞くことが多くなって、せっかくだから読んでみようかと思いました。Kindleで探してみると無料でスターターブックというのが出ているのですね。

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER STARTER BOOK 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 1巻に6話づつ入っているみたいで、結構ボリュームがあります。現時点では少年漫画の王道っぽいイメージ。ハンターってことで『モンスターハンター4』を連想したり。幻影旅団ってHUNTER×HUNTERからだったのか。「制約と誓約と覚悟」みたいな部分はまだ良く分からず。「念」がスタンドみたいな役割をするみたいなのは分かりました。確かに面白そうなので少しづつ読んでいこうかなと思います。

基礎教養としてのジャンプ漫画

 あんまりジャンプ漫画を読まないことの弊害として比喩やパロディが分からないという事があります。なぜか「幻影旅団」を筒井康隆の小説の中の話だと思ってたりとか、謎のシニフィエ回路ができて誤配の宝庫になったりします。キルアって誰よとか。サスケェは『NARUTO (巻ノ1) (ジャンプ・コミックス)』のネタかとか。

もともと家にテレビがないので、ニコニコ動画でアニメを観るぐらいだったのですが、それも殆どなくなりました。艦コレおじさんにもなりませんでした。それはそれで良いのですが、パロディが理解できなくなっていると感じる機会が増えたとは思います。

 アニメ評論であればアニメやゲームの台詞だったり、軽めのブログであればお笑いのブリッジなんかが使われたりする事が多いと思います。でも、それを読んでもなんかのパロディなんだろうとまでしか分かりませんし、いちいち調べたいとも思えませんので「ノイズでしかないな〜」と正直なところで感じています。

 もう少し若い頃は、そのパロディが理解できることでハイコンテクストな共感を得ることができたし、分からなければ調べたものですが、最近は締め出され感の方が強いです。もちろん、こちらの不勉強は前提ですし、それぐらいも理解できない人に読んでもらう必要はないのだという話も分かります。

他人のパロディを元にしたレトリックが理解できなくなってきているのに、自分の文章にはパロディを入れ込んでしまう自分の気持ち至上主義の憂鬱 - 太陽がまぶしかったから他人のパロディを元にしたレトリックが理解できなくなってきているのに、自分の文章にはパロディを入れ込んでしまう自分の気持ち至上主義の憂鬱 - 太陽がまぶしかったから

 興味がない事には解像度が著しく低くなる傾向にあるので、「あのへんは全部同じ」みたいに見えがちなんですよね。サムネイルでは一致しているから。解像度が低い状態でしか接していないので、「良いものか?」の判定すら行われておらず、ただなんとなくメジャーという理由だけで避けているという事が多いのです。

ツッコミを入れて優位に立とうとしながらも、感動したいという心理

 でも『One piece (巻1) (ジャンプ・コミックス)』を薦められて、半分馬鹿にしつつ読んだら自分にも面白かったみたいな体験もあって、メジャー作品にはメジャーになるだけの理由があるという事をベタに体験した上で知るべきだという思いもあります。他人と同じ体験を後追いでする事が必ずしもプラスになるかってのはまた別の議論なのですが、そこを抑えないままに批判的になって、すでに煮詰まってアクや塩気が強い感じの作品ばかり読んで影響を受けるのも良い傾向ではないと考えています。

 それは『ログイン - はてな』でいうところの「浮動層」に自分がいる事を意識していく事なのだろうと思います。

マキタスポーツさんは、消費者を「受動層」「浮動層」「求道層」の3つに分類する。

「受動層」は情報を真に受けやすく、感動しやすい。メディアの情報をそのまま受け入れる傾向がある。
「浮動層」は、情報を積極的に取り入れるが、突き詰めては考えない。
「求道層」は、情報を咀嚼して分析する力がある。批評するだけでなく、情報を発信し、作り手に回る人もいる。

J-POPに感動しているのは主に「受動層」。J-POPをネットで揶揄しているのは主に「浮動層」だという。「この『浮動層』の人たちは、実は音楽にさほど興味がない。世の中でウケているものにツッコミを入れて優位に立とうとしながらも、感動したいという心理がある」と分析する。

ポエムなJ-POPが押す「日本人の心のツボ」 | 日本「ポエム化」現象のナゾ | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイトポエムなJ-POPが押す「日本人の心のツボ」 | 日本「ポエム化」現象のナゾ | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 「世の中でウケているものにツッコミを入れて優位に立とうとしながらも、感動したいという心理がある」というのは、まさに「アイロニカルな没入」と表現されている事なのだけど、留保付きでありつつもパッションを感じたいという二重思考で満たされている自分を感じたりもします。敢えてのモンハンみたいな。それは、自己啓発的な仕事であれ、詩的な恋愛であれそうでしょう。でも、そういう立ち位置にばかりいても仕方ないのかなとも思うので、浮動層としてのバイアスがある事を自覚してベタに楽しむ事を意識していきたいと思います。

HUNTER×HUNTER カラー版 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

HUNTER×HUNTER カラー版 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)