太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

あなたは読書中に音楽を聴きますか?

読書中に音楽を聴くか?

 読書中に音楽を聴くか? というのはひとつの議論になる事がある。集中を考えれば聴かないのが望ましいとも思えるし、音楽がないと物足りない感覚もある。少なくとも「サウンドノベル」という形式がある以上は音楽があるから悪いとは言い切れないのだとは思うのだけど、行儀が悪い気もするし、図書館でイヤフォンを付けている人も少ない。オーディオブックというアプローチもある。

 僕が小学生の時分はマルチタスキングが苦手だったし、本を読みながら音楽を聴くなんてことはなかったのだけど、「探偵小説の読み方作法」のようなエッセイで、「クラッシック音楽を聴きながら読む」なんて例が書いてあって、それを真に受けて音楽を聴きながら読む事が増えて、今となっては欠かせない。

読書中に聴ける音楽

 ただし本を読みながら聴けるのはクラッシックやジャズ、海外のオールディーズなどに限る。意味のある言葉と縦ノリは読書体験を阻害するので難しい。僕にとって大抵のネイティブ発音は「ボイスパーカッション」のようなものとして処理されるのだけど、甘い声のが心地よい。

 ボサノヴァのような喫茶店音楽を所望したくなる気分の事もある。『Couleur Cafe "BRAZIL" with 90's Hits Mixed by DJ KGO aka Tanaka Keigo Bossa Mix 40 Cover Songs』なんてCDもあって、『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』を想起させつつも、読書に合う。

村上春樹作品と音楽

 村上春樹の小説には頻繁にオールディーズの具体的なナンバーが出てきて、それが小説内の場面と結びついている。僕自身もオールディーズが好きなので知っていれば嬉しいし、そうでなくても聴いてみれば大抵は「アタリ」だ。ピーター&ゴードンを好きになったのは、完全に『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 上巻 (新潮文庫 む 5-4)』の影響である。体がバラバラになってなくなってしまう唄さ。

I Go To Pieces

I Go To Pieces

  • ピーター・アンド・ゴードン
  • Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 『ドグラ・マグラ』を半分ぐらいで休憩して、『ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)』を読み始めたのだけど、ビーチボーイズのそれがタイトルの元ネタと思いきや、『遠い太鼓 (講談社文庫)』によるとザ・デルズというR&Bグループのものであるという。両方iTunes Storeで簡単に試聴できる時代。ぜんぜん違う音楽性のような気もすれば、なんだか似ている気もする。

Dance Dance Dance

Dance Dance Dance

  • The Dells
  • R&B/Soul
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

Dance, Dance, Dance (2003 Stereo Mix)

Dance, Dance, Dance (2003 Stereo Mix)

  • ザ・ビーチ・ボーイズ
  • Rock
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 ただ、これらをBGMにしながら小説を読み進めるのはちょっと辛かった。「寒さ」がひとつのモチーフになっているのに、どうにも明るすぎるし、常夏な感じがする。音楽が止まるまで踊り続けるのだとしても、アイロニーが消え去るのまでは好みじゃない。代わりに・・・というわけでもないけど作中に出てくるフォートップスを合わせるのが良かった。こちらもiTunesで視聴して25曲入り1600円のベストアルバムを購入。オン・デ・マンド。

Reach Out I'll Be There

Reach Out I'll Be There

  • フォー・トップス
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 そういう感じで読書体験と音楽鑑賞が結合させていると、ある音楽を聴いただけで同時に小説の内容が蘇って心がざわつく事もある。映画音楽とシーンの関連付けだったら頻繁に起こりえることなのだろうだけど、小説と音楽は公的には疎結合関係にあって、あくまで「個人的な話」でしかない。つまり共有が難しい。そもそも読書中に音楽を聴く人は多いのだろうか。聴くとしてどのような音楽が多いのかについて知りたい。

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(下) (講談社文庫)