太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

個人の日記を365日間連続更新しているうちにリアルスナックはてな化が進んでいた

365日連続更新をした

 ブログ運営をするのにあたっての当座の目標として「365日連続更新・500記事ストック」を挙げていたが今日の更新で達成される。その事自体への感慨はあんまりないのだけど、1年間分のドロリとした心が凍らされて置いてあるというのは不思議な気分だ。

 『個人の日記を300日間連続更新して感じたループ感と「放課後弟の友達の4年生を集めてクイズとか出しちゃう6年生」としての矜恃 - 太陽がまぶしかったから』で書いた事から大きく変わったのは、「リアルスナックはてな計画」が僕の思惑とは完全に別の要因で大きく進んだことであろう。

リアルスナックはてな

 昨年の11月頃から『はせおやさいさんのブロガー人生相談イベント『池田仮名さん、長文ブログを書く理由は、なんですか?』オフレポ - 太陽がまぶしかったから』みたいな事があって、ブログでのやりとりをもっとリアル化していきたいという思いがあった。mixiとかテキストサイトの頃の空気を復活させようという事である。プロブロガー界隈の豚組オフの再現でもある。実際、昨年末ぐらいから小さい会合については色々な人が主催になって定期的に開かれるぐらいにはなっていたし、クローズドなやりとりも増えた。

 ここ最近ではもっと大規模かつオフレポが公開されるような会合も増えている。「はてブお麩会」をきっかけに、はてな全体としてもにわかに盛り上がっていて、オフ会やリアルイベントがブームになってきているとも感じる。大規模なリアル偏重の流れは一巡したら終わるのだとは思うけど、そこから個別化して濃くなっていくのだろう。

半透明なリアル

 「リアル化」の一環として『第3回Skype読書会『ドグラ・マグラ』は2014年07月26日(土) 19時より開催します - 太陽がまぶしかったから』もある。こちらは遠隔地の方や顔出しが難しい人などでも参加できるように音声チャットで読書会を行うというもの。『ツイキャス配信で「スナックはてな」のコンバージョン率が上がったのかも - 太陽がまぶしかったから』もそうで、「半透明なリアル」を一方では追求していた。

 『はてなブックマークユーザーOFF会アノニマス(増田)参加者向け直前ガイダンス - 太陽がまぶしかったから』に拘ったのもその辺の理由がある。実際に仮面を被る人なんていないんだろうとは思いつつも、色々な「リアル化」の組み合わせを考えたい。

 ブログのやりとりはブログのやりとりが前提なのだけど、そこだけで閉じなきゃいけないわけでもない。コンバージョン方法が「承認欲求」または「広告費」に偏ると魔女化しやすいようにも思えるわけで、ソウルジェムの穢れを排出する手段は複数あった方がよい。『山を登って海を泳ぐ最高の夏でデジタルデトックスしようや - 太陽がまぶしかったから

アジールの重要性

 その流れの中でクローズドな「アジール」がより重要な存在となった。アジールとは「統治権力が及ばない地域」のことでインターネットに関係する場所においてはアンチやヲチャーから認識できない非公開空間を指すことになろう。本来はもっと踏み込んで「個別の議論」や「迂闊な議論」もしたいのだけど、公開で書けるのは公開出来るような事だけとなる。プライベートな事情や商業的な話についてまでダダ漏れをするわけにもいくまい。

 もちろんクローズドな空間というのはメンバーが重要だし、信頼度合いに応じた振る舞いにならざるをえない。また『「こいつが失言するたびにオフ会でゲットした情報を1つずつ増田で晒していくよー」をやる人がでたら終わりじゃないかな。 - 情報の海の漂流者』みたいな話もあって、必ずしも「リアル=アジール」ではない。それでも失敗する事はあるのだけどね。

現実へのコンバージョン率が調整できるサードプレイス

 もともと「サードブロガー」という呼称は「サードプレイス」からも来ている。「家庭」と「仕事」の合間に日常的な雑感を持ち寄って話し合える「第三の場所」を作ろうという試み。その上で、『ドメスティック・モヒカン宣言 - 太陽がまぶしかったから』のように信頼できる人と本音で叩き合ったり、孤独に立ち向かうための英気を養って、それぞれの現実に帰ること。「リアルに+α」である。

 僕は結局のところで「現実へのコンバージョン」の見込みが少ない事への興味が薄いのだろう。ネットは所詮ネットであり、その中だけで終わる出来事にあまり意味を感じない。「ブログは現実の5%程度の価値しかないと言いながらブログのイベントに出席してる」云々という批判は逆だ。

 賞賛であれ、罵倒であれ、数字であれインターネットに流れる文字列には殆ど期待していない――何も期待していないわけではないのだが――だからこそリアルな会合を重視している。仕事を重視している。アフィリエイトを重視している。そして自身への影響を最重要視している。

 屏風から出せない虎は虎ではないし、絵に描いた餅は餅ではない。それでも、虎の絵が巧く描ければお座敷に呼ばれることもあるし、餅の絵が巧く描ければ餅よりも高く買ってもらえることもある。そして想像や観察によって現実の意味づけを変えられる可能性があるし、耳を傾ければ自身を見直せるかもしれない。でも、だからこそ本物の虎を観たいし、餅を食べたいという欲望を殺すべきではない。「この道」がそれに続いているのかを考える時期が来たのだろう。

 その一方で「インターネットから出せない」事も重要であると認識を改めてもいる。言葉の手斧は言葉の手斧でしかないという割り切りがあるし、逆に言葉がウィスキーとして染みこんでダンス・ステップに変わるためには必ずしも直接的な対話が必要なわけではない。ホラー映画が好きだからといって、本当にゾンビに追いかけ回されたいかは別問題であろう。

 そんなわけで「リアルスナックはてな」は「現実へのコンバージョン率」を比較的調節しやすい特殊な場として機能し始めている。凍らされた心は、凍らしたままでもよいし、解凍を試みてもよい。ここに書かれた日記は僕を形作る一要素に過ぎないけれど、コンテンツの本体であり、僕自身の無料体験版でもある。なんて事を言いつつ、大人になってからも忌憚なく話せる友達が欲しかったって事だよ。言わせんな恥ずかしい///

サードプレイス―― コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」

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