太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

マウンテン/^o^\女子にオススメの甘口抹茶小倉スパゲッティ

マウンテン女子

 マウンティング女子についてはよく分からないけど、マウンテン女子については歓迎したい。『山を登って海を泳ぐ最高の夏でデジタルデトックスしようや - 太陽がまぶしかったから』だし、ハローもグッバイもサンキューも言わなくなって、こんなにもすれ違うのだから、渡り鳥の夢を見たくなることもあるのだ。

 手軽さなら丹沢大山だし、富士山も定期的に登りたいのだけど、名古屋の名山も捨てがたい。その名を「喫茶マウンテン」という。「甘口抹茶小倉スパゲッティ」「いちごクリームスパゲッティ」などの奇妙なメニューで知られ、ボリュームも多いために数多の遭難者を飲み込んできた魔の山でもある。「氷山」と呼ばれる巨大かき氷も名物となっている。

 言いたくないけど、甘口抹茶小倉スパゲッティの登頂もせずにマウンテン女子を名乗るべきではない。山に登ったぐらいで山ガールになれると思ったら大間違いで、登山とは生き方そのものである。ナチュラルに上から目線になるためには、物理と精神の両面で高みに立つ必要があろう。

登山は血糖値との闘い

 喫茶マウンテンの小倉抹茶クリームスパを登山する際に最も気をつけなければいけないのは血糖値である。炭水化物を急激にとると眠くなるといった事象に襲われた経験がある人も多いだろうが、喫茶マウンテンのそれは尋常ではない。クリーム・小倉・甘いスパゲッティのジェットストリームアタックで血糖値を上げることで、フォークを止めてしまう。本当に手が動かなくなってしまうのだ。この感覚は実際の登山で追い込まれた時に似ている。きっと頭のなかでは同じ脳内麻薬が出ているのだろう。

 飲み物はブラックコーヒーを勧める。どうせ口の中が甘くなるし、カフェインで眠気を緩和したい。クッキーとマドレーヌがサービスでついてくるが、先にマドレーヌを食べてしまうと急激に難易度があがるトラップでもある。余裕がなければ残してしまうのも手だ。半人前扱いされるけど。

家に帰るまでが登山

 大食い漫画の『喰いしん坊! 1 (ニチブンコミックス)』においてもスイーツ大食いは、一般的な大食いとは異なる戦略が必要になると説かれている。お腹の具合だけでなく、血糖値を見越したペース配分が初心者脱却のためには必要となる。ビバークも重要である。ビバークとは登山中において緊急的に野営することを意味し、これはアカンという状態になった時に岩陰や木の下などに簡易ベッドを作って夜露をしのぐことである。小倉抹茶クリームスパの場合はフルーツがそれに当たる。フルーツの酸味によって限界になっていた眠気がさっと引いてフォークを進められるようになると人体の神秘に驚く。

 小倉抹茶クリームスパを食べきるのと、富士山に登頂するのは似ている。下山が辛い事も含めて。食べきってからこそが強烈な眠気や吐き気と戦う事になるし、富士山も下山の方が怪我をしやすい。気を抜いたやつから死んでいく。家に帰るまでが登山である。

名古屋は甘党にオススメ

 何度か名古屋に旅行しているのだけど、甘党にオススメの都市である。コメダ珈琲も名古屋が発祥。モーニングに50円で小倉トッピングが付けられるのだけど、これをシロノワールに付けて小倉ノワールにすると血糖値が上がって多幸感に包まれる。あんこが嫌いな人には地獄だけど。

 件の小倉抹茶クリームスパゲティも名古屋人に聞いたら「小倉トーストと同じだから違和感を感じない」との回答。ぱねぇ。味噌煮込みうどんも味噌カツも甘いし、コーヒーに生クリームをてんこ盛りに載せるウインナーコーヒーや山盛りパフェを出すお店も多い。そこに山があれば砂糖の山でも登ってしまうのがマウンテン女子の宿命である。高みを目指して。

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