太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

利己的なブロガーの過剰広告が他媒体を巻き込んだアドブロックを誘発する

photo by Pentadact

アドブロック問題は頭が痛い

 以前にアドベリフィケーション技術について書いたのだけど、この問題にはアドフラウド(広告詐欺)とアドブロック(広告非表示化)の問題が密接に関係している。

 つまるところで、あまりに利己的に運営されるメディアによってなされる詐欺的な広告消化にたいして広告主は辟易としており、過剰な広告によってユーザー(生活者)も辟易としている。このため広告主はアドベリフィケーション技術によってブランド毀損しえるコンテンツから引き上げ、生活者はアドブロック技術によって広告を排除するという流れになっている。

 それで困るのは、これまで適切に運営されてきたメディアである。アドベリフィケーションに巻き込まれて広告の入札がされなくなったり、アドブロックによって一律に排除されるのは理不尽としか言いようがない。はてなブックマークのスパム対処やGoogleのペンギンアップデートなどの例をあげるまでもなく、いつだって「不正を排除する」ための仕組みに巻き込まれて低調になる健全なコンテンツがでてくる。

広告への倫理が麻痺しているんじゃないかと思う

 広告ブロックにまつわる経緯については、 id:treeapps さんの記事がまとまっている。僕自身も嫌儲民の考えは大嫌いなのだけど、アドブロックをしたくなる気持ちも少しは分かる。最近の広告は過剰すぎるのだ。

広告をマウスオーバーするとコンテンツを隠すように広告をでかでかと表示したり、音声を自動再生するうえミュートできない等、ユーザに選択権も無く広告を見せられます。そんな風に広告主側がちょっとやり過ぎている感が否めず、ユーザが我慢の限界を迎えようとしているのです。また、最近広告にマルウェアを仕込む等、セキュリティ面でも広告は危険になりつつあります

 例えば、Togetterなどをスマートフォンでみるとあまりに大量かつ嬉しくない広告が表示される。最近は個人ブログであってもファーストビュー全面広告や見出しごとの広告なども珍しくないし、勝手に動画再生されるとキレそうになる。

 そもそもアドネットワークは誤クリックに対する厳しい措置をとっているのに、未だに誤クリックを誘発しているのはどうなんだろうと思う。

LTVを上げる視点がなければ終わってしまう

 このような怒りの感情を嫌儲民ではなかった一般ユーザーが抱くたびにアドブロックなどの手段が講じられてLTV(生涯顧客価値)の見込みが減少していくわけで、僕を含んだ利己的なブロガーやメディア運営者による過剰広告が他の媒体を巻き込んだアドブロックを誘発していることを少しぐらいは考えてほしい。確かに数年単位ではちょっとだけ多くの収益が発生するかもしれないけれど、個人メディアのバジェット全体を縮小させているんですよと。

 言葉は悪いけど「生かさず、殺さず」のアンガーマネジメントが出来ないのは二流である。そうはいっても流れができてしまった以上は、いくら自粛をしようが、自粛をしない人々の一人勝ちを呼ぶだけだという現状もあって、なかなか難しい。そもそも、SNSでシェアされる前段階では広告の質なんてたいして加味されないし、ゲスな感情は広告のウザさを超えるのだろう。そんなわけで終わっていく流れを読みながら、次の一手を考えるしかないのかなと。

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