太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

増田仮名として振り返るはてな匿名ダイアリー私選集(2014年版)

photo by Pieter Musterd

増田仮名として振り返る

 はてなブログを始める前には、はてなアノニマスダイアリー(増田)のユーザーだったのだけど、未だに入り浸ってしまうところではある。増田関係の場所にいる時には「増田仮名」を名乗るという設定があるのだけど、だからなんだという話だ。

 そんなわけで、「ブログで2014年を振り返る」ひとりアドベントカレンダー16日目は増田について語りたい。

テンパると機転が効かない

人の本性って、やっぱり無意識だったり余裕がない時に現れるよな。

(中略)

俺が友達少ない理由も、ずっと彼女がいない理由も、仕事がイマイチできない理由も、合点がいった瞬間であった。 つまるところ俺は、

・考えが浅くて
・自己中心的で
・他人を思いやれない

 すごく抉られる。僕も結局のところで余裕がなくなるとダメになってしまうのだ。真面目系クズとしての人格を感情労働で無理やり矯正しようとしているから、エネルギーが枯渇していたり、もういいやってなってしまうと終わる。

 とはいえ人格なんて、そう簡単に変わるわけじゃないんだから、定期的なヘルスチェックをして余裕がなくなるパターンを回避したり、既に進行していたら誤動作を最小限にするように自分をスタンバイモードにしていく事が大切なのだろう。有給取って、回線切って、酒のんで、寝てしまいたい。

何となく生きていくのはいいことか

理想の自分っていうのになりたくて、ソレを書き出してみると「他人の評価に依存している自分」が浮き彫りになって嫌になってくる。
そんなのが大切なのか。そんなのが必要なのか。そんなのが欲しいのか自分は。
そうなんだ。欲しいんだろう。
ボールを投げたら、返ってきて欲しいように、何かをやるならそれなりのレベルに到達して、他人からの好ましい評価を受けたい。

でも、面倒だ。

好きじゃないと続かない。飽きる。下手糞すぎて嫌になる。こんなこと自分がしなくたって、もっと自分よりうまくやる人間がいるじゃないか。何でわざわざ、時間を割いてまで、自分がやる必要が。

そこまで考えると「好きだからやる」というパワーの眩しさに諦めを覚えてくる。

 ずっと、この辺りを彷徨っていた1年だった気もする。でも、やっぱり「皆に評価されるけど、楽しくないこと」ばかりで、僕の人生が埋め尽くされていくのはホラーでしかないと思い直しているところではある。「下手だけど好きなこと」「無理だけど楽しいこと」を含めたポートフォリオをもう少し柔軟にシフトさせたい。

どうせ暇だし

いっそのこと、全部「暇つぶし」だと思ってしまえばいいんだ。
何でもかんでも、どうでもいいやって。
「とりあえず暇だし、適当にいじってみるかー」
「暇だし作ってみるかー」
こんな感じで。完成度なんて気にしない。
そのときそのときの気分に任せて、好きなように作っちゃえばいい。
どうせ後で帳尻を合わせるんだから。とにかく始めさえすれば、少なくとも今よりはマシになるんだから。

 エクスキューズとしては「どうせモテないし」でも「どうせ暇だから」でも良いんだけど、なんか適当に動いてみるだけでも何かしらにはなるなーってのがある。僕を含めて意外に「受け身」だし「やぶさか」でもないのだろう。

SNSからの特定は簡単になった

よくカフェとかレストランで「カシャ♪」ってケータイで写真撮った後に なにやらメッセージを添えてどこかに送信してるような人っているじゃない?
そういう人のアカウントを特定できたら面白いよねー

 普通にデートで行った店の感想を探してたらアカウントが特定できてしまって、そこから辿ってトラウマを引き起こした事もあるし、意識的にやろうと思えば出来るのだろう。

 だけど近しい他人に読まれる前提ではないアカウントで書かれている事なんて認識できない方がよいのだろうし、「儀礼的無関心」という言葉を今更実感したりもする。むしろアカウントを互いに把握している前提を持っておく方が今の時代なのかもしれないなーなんて思ったりもする。

ブクマした人の似顔絵描きます

この記事にブックマークしてくれた人の似顔絵を1分程度で「適当に」描きます。
id名とブコメ内容で勝手に顔を想像して描きます。
キモい似顔絵を描かれても傷つかない人のみブクマしてください。

 僕も描いてもらった。猫と太陽が入っているなど芸が細かい。他のIDもちゃんとリサーチして似顔絵に反映しているのが凄い。

怒らなくなった

ここ数年怒らないのをモットーとしている。
怒った所で自分も相手も疲れるだけで良い部分はひとつもないから。
逆切れしたくなる所を先手を打って謝り、怒らせた私が悪いと詫びるようにした。
(怒ると叱るは区別したうえで)

(中略)

で最近ようやく気付いた。
人に対する感度や要求が減ったんじゃないかと思い始めた。

 30を超えたあたりから「怒り」という感情を抱く事がなくなってきた。諦観なのかもしれないし、楽観なのかもしれないけれど、「脳が不自由で可哀想」「逆に面白い」「気持ちはわかる」みたいな感覚が先にくる。「良い」「悪い」や「べき」の議論をしているではなくて、既に「である」なので、どうしようもないのだけど。

昇給先生

 資本論。理論と実装と感情がバラバラになってしまいがちのが、労働と賃金にまつわる事。僕もまったく割りきれていない。そんな中に一石を投じるのが「昇給先生」である。

俺は彼女がゆっくり頷いている隙を見て肺の奥深くにその匂いをもっと取り込もうとさらに近づく。
そして、深い頷きからゆっくりと頭を上げようとした瞬間。
「グサッ」
俺の目にアップした髪が突き刺さる。
「おお、これも悪くないな。」
俺は眼の奥にまで髪の毛を取り込もうとさらに近づくのだ。
ボーナス評価上げとくね。

 既に殆んど消えてしまったのだけど、謎のフェチズムが毎回素晴らしかった。『パン屋を襲う』における「でも、ワーグナーを聴く事は労働ではない」を思い起こす。かくして、賃金と労働の関係は曖昧なのである。

人生に意味はあるのか?

もしも意味なんてなくなたってそれに何の問題もない。
人類は何十億もいる。
日本人だけで一億人。
その中の一人が適当に生きたって何の問題もない。
俺は結果を出す必要はない。
きっと結果を出してきた人達も、半分ぐらいは適当に生きてるうちに大きな意味を人生にもたらしたんだろう。

 「結果」や「意味」はあくまで過程を楽しくするためのフレーバーに過ぎないんじゃないかという事を感じたりもする。僕自身には内発的な目的意識<ミッション>なんてものがあるわけもなくて、ぼんやりと過ごし続けるのだろうけれど、都度都度はアイロニカルな没入先を見つけていくことにはなるのだろう。

クソレビューアだらけのレビュー会

体裁厨 「お♪ ここだけフォント違うくない? それからなんか間隔せまいし。」
用語統一厨 「"お問い合わせ"は"お問合せ"と表記することに決まってるので」
箇条書き過剰 「箇条書きにして。その方が分かりやすいよ。」

 ほんと「あるある」だね。敢えてその辺に隙を残して仕様側にツッコませないというTIPSもあるのだけど、仕様のミスがレビューを通過しちゃって後から地獄絵図って事もあるわけで難しい。

壊れてから直す事はできない

壊れてから直そうとしないで下さい。
もう直りませんから。
普段からメンテナンスすることが大事なんです。

 人間関係であれ、心身であれ、壊れてから考えようとしても、もう直せない。だから徐々に壊れていく中でも手遅れにならないようにする運動量にだけ希望があるのかもしれない。新しい事に飛びつくのは飛びつくので必要だけど、だからこそ「維持・メンテナンス」についてもっと意識したい。

増田はRSSで全部読む

増田に書かれた内容を効率的に把握して適切に処理していくのは情報感度の高いはてな村民には必須の嗜みですよね。
「GMD」では以下のフェイズに分けて増田を効率的に処理していきます。

・収集
・処理
・整理
・実行
・見直し

 増田アドベントカレンダー2014の16日目に飛び入り参加。今回も挙げた通りに、内省的な棚卸しをしている増田が好きなのだけど、はてな村っぽい話題が嫌いというわけでもない。生きていれば不安や悩みは消えないし、軋轢もある。そういう事を吐き出すための「池田仮名」だったのだけど、素直に出来ない事が増えてしまったようにも感じられる。

 だから、時々は「増田仮名」になって名前を隠して日記を楽しく書いたり、読んだりもしたくなるのであろう。ここ1年ぐらいは本当に書いてなかったし、内容や文体でバレるから実際に書くのは難しいとはいえね。来年はどんな増田が出てきて、どんな議論が展開されるのかを楽しみにしたい。