太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

ピュアな紳士なのでキャバクラに行った事がない

キャラバクラに行った事がない

 考えてみたらキャバクラに行った事がない。そういう接待をするような仕事ではなかったし、裏側を描いた漫画や書籍などでお腹いっぱいになっていた。「そういうテクニックなんだよね」とか「この延長料金で漫画セットが買えたのに!」などと意識しながら楽しむのはなかなか難しい。

20代の独身社会人男性200人に質問したところ、男だけで飲みに行くなら「キャバクラやクラブなど女性が接待してくれる店」(21.0%)より、「普通の居酒屋やバーなど女性の接待がない店」(79.0%)の方がいいという調査結果も報じられている(web R25、2015年1月21日)。

 その一方で、「ピュアな紳士でありたい」という意識のまま、色恋営業にコローンと引っかってしまう懸念もある。店舗内の出来事は流石に割り切れるけど、今どきは LINE の交換をしてどっちつかずの営業トークが来るというから、恋する気分になってしまうのも分からんでもない。「恋する気分にさせてくれてありがとう」ではあるが、つぎ込むだけの金はない。

相談を受けやすいが故の色恋幻想

 自分の話はブログやツイキャスや日記などで吐き出されているので、第三者に自分の話を聞いてもらいたいと思う欲求は少なくて、むしろ話を聞いていたいと思うことのが多い。同じ話を何度もするのは面倒だし、知らない世界の話を聞く方が面白い。仕事においても、お客様に愚痴ってもらえる関係づくりをするのは有効な手段であった。

 ただ、聞き役であるがゆえに簡単に色恋っぽさが出てしまうというか、相談してもらえる承認とか、相談内容を真剣に考えているうちに、こちらに影響がないわけでもないし、「職務のガードが外れている」というポーズにも弱くて、巧いキャバクラ嬢はそのへんも巧いのだろうと推測する。ストーカーが怖いから家まで送ってとか←漫画の読み過ぎ。

プロレス化するコミュニケーション

 そんな人心掌握のスタンドバトルを妄想しつつも、騙されていてもよいというか、むしろ心地よく騙される一時を過ごすために行くのがキャバクラであり、そう考えるとプロレス観戦に近いのかもしれない。

 恋愛工学とかナンパとかの話の中で「必殺技」が出てくるのが少年漫画的で残念に面白いのだけど、キャバクラにまつわるよしなし事にも「必殺技」がたくさんあるはずだ。その上で、知っている「技」を使うから価値がないのではなくて、むしろ「技」に至るまでの流れや再現性そのものを間近で感じる面白さがある。

 「こういうのが強い」を織り込みあったコミュニケーションバトルにおいて……などと、どっちの奉仕レベルが高いのかという「勝ち負け」で考えてしまうのがダメなんだろうなと。ピュアな紳士であるからこそ「キャバクラ嬢の心を掴むための10の方法」とかにのめり込む迷惑な客になってしまう気がして、キャバクラに行けない。

キャバ嬢の社会学 (星海社新書)

キャバ嬢の社会学 (星海社新書)

関連記事