太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

ベッドや椅子などの什器に利用できる布状センサーが気になっている

photo by Girl Like The Sea

ウエアブルだけじゃない布状センサー

 「布状センサー」とは、導電性の糸を織り込んだ布であり、衣服やサポーターなどに利用する事が想定されている。とくに大きいのが、椅子や寝具などの利用であろう。作業時間や睡眠の品質などについて、かなり正確に取得できるようになるものと思われる。肌が密着しているので脈拍や呼吸なども取得しやすい。

 以前にも「意識しないウエアブル」が本命だと書いたけど、その場で取得するものであれば、身体に身につける必要性すらない。家具はウエアブルでないウエアブルなのである。

布状センサーそのものに「画面」は必要ない

 iPhone にも睡眠管理アプリがあるが、セットを忘れたり、それを意識するから余計に眠れないという話にもなりやすい。

 ここで重要なのはスマートフォンやPCからの操作やデータ連携が簡単にできることだ。布状センサーそのものに「画面」は不要で、あくまで生活に溶け込む事が要件となる。

ウエアブルと環境管理型権力

 個人的にやりたいのは、仕事机への「着席」をトリガーにして自動的に25分間のBGMやアラームがセットされて、アラームが鳴るまでは集中するというポモドーロテクニックを強制化する仕組み。「休憩時間」のメリハリにも利用できる。これ自体は感圧センサーとスマートフォン連携で簡単にできるだろうし、試作品なども作られているはずなのに、なかなか実用化されていない。

 ただ、こういう自主的な環境管理型権力の構築が、労働者管理に利用されるのも結構キツイ。最近は部屋ごとの入退室管理が厳格になっている会社も多くて、結果としてタバコやトイレによる休憩の長短や頻度まで検出可能である。社用携帯のGPS機能を使ってノルマ分の営業をしているか管理している会社もあるらしい。インターネットの閲覧履歴も取られている。

プライバシーと限定的なウエアブル

 その気になれば筒抜けにできる仕組みが作られていくなかで、会社に対してどこまで人権を預ける必要があるのかという話にもなってくる。社用携帯のGPS記録では休日に行った歓楽街の情報を辿れないとは言えないわけで、そのような情報が会社内で筒抜けになっている懸念について明確な規定があるところも少ない。

 そんななかでも、会社内の会議室や執務席の椅子につけるものについては、ウエアブルでないが故に比較的やりやすいものと思われる。特定空間内に限定化する事で結果として「執務中の行動だけを管理しています」という話にできるし、着脱などの明確な行為も必要ない。そんな感じで実用化されつつある布状センサーを見ていると色々と妄想が湧いてきて楽しい。

ウェアラブル・コンピュータとは何か (NHKブックス)

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