太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

僕はハイパーグラフィア(書き続ける病気)という厨二病設定が欲しかった

photo by DeaPeaJay

ハイパーグラフィアなのかもしれない

 ここ数週間はけっこう忙しくて、あんまり文章を書けていなかったのだけど、夏季休暇で手持ち無沙汰になったら延々とタイピングをしていて怖くなった。ここのブログも1日で7回目の更新。どれも数千文字単位。サブブログとかツイッターとか原稿とかも書いているし、メールの往復もして、実は会社のリモートワークでも文書を書き続けていた。

 そこまで書きたいことがあるのかといえば、そんなこともないのだけど、とにかく写真を貼ってキーボードを打って送信ボタンを押すという作業を続けてしまう。もしかしたらハイパーグラフィアなのかもしれない。ハイパーグラフィアとは、『書きたがる脳 言語と創造性の科学』に出てきた症例で、トイレットペーパーにでも、手紙にでも文字を書き続けるというものだ。

「同時代の人に比べて大量の文章を書く」「外部の影響よりも内的衝動に駆られて書く」「書いた文章が本人にとって哲学的・宗教的・自伝的意味を持っている」「書いた本人にとって意味があり、文章が優れている必要はない」とされています。つまり、ハイパーグラフィアの人が書く文章は、文字数が異常なほどに多く、他人には意味不明であっても当人には何らかの意味を持っているということ。

そんな厨二病設定が欲しかった

 だけど、なんていうか僕のそれはもっと穏便で、一応はそれなりの意味があるのだろうし、本当に書き続けているわけでもない。休日であれば散歩に出かけたり、ご飯を食べたり、漫画を読んだりしている。結局のところで、そのような病気をある種の厨二病設定として模倣していただけなのだろう。

 僕は『R.O.D』の読子さんのようなビブリオマニアにもなりたかったのだけど、言うほど書痴狂いではないし、文学知識も大した事がない。太宰に憧れたり、安吾に憧れたり、谷崎に憧れたりしながらも、至って健全に過ごしたい小市民でもある。

 共通するのは「適性がない」ということだ。基本的に長時間の継続が苦手なので、延々とコードを書いていることも、アニメや映画を見続けていることもできない。なりたいわけじゃないのに、なれないから感じるコンプレックスは「なりたくなっても、なれない」という仮定の問題から発生する。

 プロブロガーがは1日10本書いてから本番だという。そう考えると1日7本というのはいかにも凡人の着地点だ。なにかのギフテッドのように症例を持ちだしても、そうでもないと判定される自分がいる。躁うつ気質。相貌失認と間違われるぐらいに図形記憶が不得意。方向音痴。注意力が低い。ビブリオマニア気取り。ハイパーグラフィア予備軍。もちろん、本当にそうだったら良かったのにという話ではないのだけど、僕には何もないからこそ、何かしらの突き抜けたオルター能力を求めてしまうのだろう。

スクライド・アフター 完全版

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