太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

僕は勝俣になって「そんな美味しいわけが…」「アッコさんすげぇ!」と言いながら死んでいきたい

僕は勝俣になりたい

 つまり僕は勝俣になりたいのだろう。 「そんな美味しいわけが…」でも、「アッコさんすげぇ!」のどちらで良いし、両方ならなお良い。勝俣として生まれ、勝俣として育ち、そして死んでいきたい。強いて「目標」を挙げるとすればそういう事なのだろう。

俺の人生はずっと“勝俣の前フリ”みたいなもんだ
まずそうな料理を目の前に出された勝俣が 「そんな美味しいわけが…」と前フリして食べ
「美味しぃ―――――!!」というリアクションを引き立たせるアレだ
実際そんなのを テレビで見たか 覚えてないがアレだ
俺は毎日 何かを期待しながら 前フリし続けてる
「俺がそんなモテるわけが…」って

モテキ(2)

モテキ(2)

 僕の人生はずっと「期待しないこと」で成り立っているし、それは殆んど正しい選択だ。破滅への道は分不相応な期待は敷き詰められている。

期待しない目標のふりかえり

 年内にやっておきたいことは今年の目標のふりかえりと、来年の目標を立てることだ。「期待しない」のに目標を立てるのは矛盾しているように思うかもしれないが、これは「思ったよりマシだった事」を噛みしめるためである。

 12月になって初めて目標について考えているのだから人生における90%以上の期間で「目標」なんてものを意識していない事が露呈しているが、それでも今になって読めば思い返すトリガーになる。

 タスク管理手法のひとつである「GTD」においては、「トリガーリスト」という概念があり、タスクを洗い出すための質問表に答えることでスムーズに「これからやること」を書き出せるようになる。

 これは目標も同じで、「今年にやったこと」を書き出すためには、目標事項との差分を見ていくのがトリガーになりやすい。嫌な思い出は勝手に思い出されてくるのに、楽しかった事やドキドキした思い出は意外に忘れてしまうものだ。それに加えて今年は残機設定型目標という「しすぎない」事も目標に入れている。

 目標を確認するまでは「どうせ今年も良い年だったわけが・・・」なんて思っていたのだけど、あまりに分不相応な内容が入っていないからというのもあって、いくつかは達成されているし、電子書籍出版などの「夢」レベルの目標まで様々な方の尽力で達成されている事を考えると「今年も良い年だったわけが・・・あるわ」と思えてくる。

下位承認欲求と理想化自己対象

 僕は結局のところで心から尊敬する理想化自己対象を増やていきたいのだろうと思う。自分自身を信頼できない分、尊敬できる他者を信頼しているし、彼らが活躍すると自分まで嬉しくなってくる。

 カール・ポパーは「科学者の資質」について「自説に適合する事例を列挙することよりも自説に適合しない事例を探し出すことを優先させる傾向」といった事を書いている。こんなクソみたいな自説なんて何時でも落城させられることを待っているのだ。完璧な絶望なんてないように。

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 そしてコフートは「理想化転移(理想化自己対象)」として、「私は完璧ではないが、あなたは完璧である。そして私はあなたの一部分である」という自己愛の充足形態がある事を指摘している。

 つまり「僕はアッコさんではないが、あなたはアッコさんである。そして僕はあなたの一部分である」「アッコさんすげぇ!=それが好きな僕もすげぇ!」というスキームが成立する。完璧な文章は存在しないが、アッコさんは完璧であり、完璧な絶望がない理由である。

我以外、皆アッコさんなり

 ここで重要なのは「アッコさん」を一人だけに求めてしまっては負荷が大きすぎるということだ。だから、僕は色々な人の色々な部分に「アッコさん」を見出して、「信頼」はしても「期待」はしない。すると彼らのちょっとした事に「アッコさんすげぇ!」と喜べるし、「こういうところが好き」と自己愛が満たされていくのを感じる。

 その時に僕なんかが張り合うとしてはいけない。勝俣のがよほど凄い。勝俣「さん」だろ? 「さん」を付けろよデコスケ野郎! 「我以外、皆師なり」「我を非として当う者は吾が師なり」である。

 そして「僕なんかのことを好きになってくれるわけなんて・・・あった」という歓喜を抱きながら死んでいきたい。4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会う事を来年の「夢」レベルの目標にして「どうせ今年のクリスマスなんて・・・」と今日も眠り続ける。

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