太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

『生きろ!マンボウ』はミニマルな不思議ダンジョンっぽい

生きろ!マンボウ

 最近Twitterを賑わせているマンボウのツイート。『生きろ!マンボウ!』というiOSゲームのものだったので、プレイしてみました。基本的プレイ無料で課金で要素解放や回復というソーシャルゲームですね。こういう形で広められるとウザい時はウザいのだけど、マンボウっていうのが気になりました。

 生物の世界では一度に産む数が多いほど脆弱であると言われています。死ぬ数が多いからこそたくさんの卵を産まないと絶滅してしまうのですのが、マンボウは1度に3億匹分もの卵を産むという特異な魚です。2chなどでも「マンボウ最弱伝説」がまことしやかに語られていますが、そんなマンボウの「突然の死」を受け入れながら育成していくゲームが『生きろ!マンボウ!-3億匹の仲間はみな死んだ』です。

基本プレイ

 基本的には餌を食べて体重を増やしていきます。MP(マンボウポイント)を使う事で出てくる餌が豪華になっていきます。ドット絵のレトロな画面が懐かしい感じです。

ひたすら食べていれば体重は増えていきますが、油断は禁物です。クラゲだと思って食べたらビニール袋だったっり、イカを食べ過ぎて消化できなかったりして「実際の死」を向かえます。実際にマンボウの身に起こりえる死因が採用されているため、死ぬごとにマンボウ雑学を知る事ができます。そんなことで死ぬの?みたいな。

 一定以上の体重になると進化します。進化した時にTwitterFacebookにシェアすると餌が大量に出てくる「黄金の亀」モードになります。これがTwitterを賑わせていた原因のようですね。あんまりシェアするのは好きじゃないのだけど、それでゲームが進むのであればやってしまいます。単純なだけに抜群の効果だろうね。ここで「マンボウ」である事も活きてきます。

不思議ダンジョンっぽいプレイ感覚

 「冒険」もあります。これはそれなりにリスクの高い賭けをすることで、一気に体重が増やせるというものです。冒険そのものもマンボウの習性にちなんだものなのでマンボウ雑学が増えていきます。餌を食べる回数が増えるほど死ぬ確率も上がるので、冒険で一気に太ろうとするのは必ずしもハイリスクとは言い切れないバランスです。

 そんな感じで、簡単に死んでいきますが、一度死ぬごとにその死因では死ににくなったり、MPをもらえたりするので、何度も死んでいくごとに徐々にできる事が増えたり、効率が良くなったり、生き残れるようになっていきます。

 プレイしていくうちに『風来のシレン 20th スペシャルコレクション』などの不思議ダンジョンシリーズに似ているところがあると思いました。不思議ダンジョンシリーズも「ランダムに理不尽なシチュエーション」「死んだらLv1からやり直し」でありながらも、街の設備がよくなったり、一部のアイテムを持ち越す事で着実に強くなっていきます。また不思議ダンジョンシリーズには「自身の学習によって同じような死に方をしない」ようになっていくという特徴もあります。これをマンボウではゲーム内の「生き残る確率」で単純に表しているのですが、プレイ感覚としては近いものを感じます。

 もちろん不思議ダンジョンシリーズの本質は「自身が生き残る学習」そのものにあるのですが、それでも絶対に詰む場面はありますし、一定以上になると学習曲線が鈍化します。であれば、その部分をオミットして「生き残る確率」をゲーム内部のパラメータで表現してしまっても中毒性が移植できるのだというのが発見でした。そんなわけで「突然の飽きた!」がくるまでの間だけマンボウを育ててみます。