太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

三田「ラーメン二郎本店」ぶたラーメン〜三田二郎、やっと会えたね

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二郎、お前じゃなきゃ駄目なんだ

 二郎インスパイア系のラーメンを食べていたら切なさ炸裂セガサターン状態に陥っていた。二郎のらーめんに会いたい。

二郎、やっぱりお前じゃなきゃダメなんだ。面影を探して街を歩いたり、無理に似ているところを見出しても、本物のお前ではない絶望に胸が張り裂けそうになるんだ。ねぇ、東京駅周辺にも出店してよ。二郎、二郎、ブタも大も食べられるようになるから。

 こうなったら、本店に行くしかない。そう思った僕は単身三田に乗り込んだ。三田近辺に行くことは何度かあったものだけど行列にひるんだり、定休日だったりして、結局は別の場所で食べていた。なにげに初の三田二郎である。

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 19時ぐらいだったのだけど20人ぐらいの行列。すぐ後ろの人が「あなたで最後」と告げられていたのであぶなかった。この時間でスープ切れになってしまうのか。

初の三田二郎

 一時間ほど並んで入店。

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 ぶたらーめん(700円)を注文。「小」の文字はないのね。

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 おやじさんの姿はなく、若めの店員二人でオペレーション。最近は息子さんが立っているという話もあったが、わからず。

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 席まで歩いた時に感じた恐らく洗い場からの臭いにちょっとウッとなる。これだけのラードやニンニクを扱っていたら仕方がないのだろうけれど、ラーメンになると美味しそうな匂いに感じる不思議。

見せてもらおうか本店の実力を

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 ヤサイニンニクカラメをコール。ヤサイをコールしても控えめで、キャベツが多い。もやしが山のように盛られる他店舗とは様相が異なる。ぶたを頼んだので大量のブタが野菜の下に置かれている。ふわとろの神豚にあたったようで無茶苦茶うまい。

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 麺はややデロでコシと柔らかさが同居している良い塩梅。スープは殆んど乳化なし。現在はカネシ醤油を使っていないので「カネシ汁」という言葉は不適切になってしまったのだけど「カネシ汁」と呼びたい。流石に量が多いのでやや持て余しつつも完食。

三田二郎、やっと会えたね

 辻仁成は南果歩と離婚後に中山美穂とパリのシャルル・ドゴール空港で会った際に「やっと会えたね」と言ったこと結婚に繋がったと言われている。いつか言ってみたい気もするし、ずっと会わなければよかったと思う可能性のが高いのかもしれない。それでも、大地震が来るとか、交通事故に遭うとか、寿命がくるといった要因で「いつか」なんて簡単に消え去ってしまう。

店主でさえ諦めかけていた、あの一杯のラーメンを再現する執着の一方で、料理研究家はウイグルで遊牧民に助けられ、あの一杯を食べたいという執着でハードな旅路を乗り越えていく。心に刻まれた「ラーメン食いてぇ!」という思いや、いざ目の前にすると「残りの人生に対する意欲を失いたくない」と逡巡してしまう感覚。

 思い描いていたバラ色の未来とは違うのかもしれないけれども、着実な一歩を踏み出して入った黄色い店で感じた食欲は本物であり、目の前にブタが出されても耐えられる程度の執着であれば最初からその程度のものに過ぎなかったのだ。三田二郎、あなたに会えて本当によかった……なんなんすか、これ。

ラーメン二郎にまなぶ経営学 ―大行列をつくる26(ジロー)の秘訣

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