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太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

独占的コミュニケーションのために深掘りされた趣味が醒めるとき

独占的コミュニケーションのために深掘りされた趣味

 連休中には温泉旅行や映画館などを考えていたが結句、リストの『巡礼の年』などを聴きながら実家でぼんやりとしている。ある種の敗走行為なのかもしれないし、そうではないのかもしれない。

 独りになると引きこもっているのだから、旅行や食べあるきや映画が本当に好きなわけではなくて、それが本当に好きな人とある種独占的なコミュニケーションを取るための口実がほしかっただけなのだと思うことがある。

 オタサーで盛り上がるための基礎教養としてアニメを観ていたのに似てる。なにかの巡り合わせでオタ女子とカラオケにいくことになった時にボーカロイドの曲をひとりカラオケで「特訓」するぐらいには少年漫画脳だったし、相手の趣味に影響を受けるぐらいには少女漫画脳だった。そんな努力は全くの無駄骨なのだけど。

コミュニケーションの期待値が下がる程度で醒める趣味

 もちろん、それ自体を楽しめる素養がまったくなかったわけじゃないのだろうけれど、コミュニケーションの期待値がなければそこまで深掘りしたか?と問われれば疑問符がつく。それ自体を純粋な趣味として楽しむよりも、それを肴に話すのが好きだ。スラングや界隈の空気を読み取り、自分なりの法則性を見出したと吹聴する与太話。

 そんな感じで趣味に向き合っているなか、環境の変化によってコミュニケーションの期待値が下がると途端にそれ自体への興味がなくなってしまうことも多い。その瞬間、その瞬間ではあんなに楽しく熱中していたはずのことが急激に色褪せてていくと気づいた時の自己嫌悪。

 誰かとのコミュニケーション……特に異性とのそれを絡ませないで楽しめるものを増やしていきたいと思う。コミュニケーションの期待値が下がる程度のことで醒めてしまうような物事に対してアイロニカルな没入をし続けても何も残らない。

奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール

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