太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

浜松町「鯛樹」宇和島鯛飯定食〜出汁卵を絡めた鯛がTKGを終わらす

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東京タワーと宇和島鯛飯定食

 所用があって、東京タワーの周辺をうろついていた。サラリーマンらしき人々が闊歩する街の中を、いかにもだらしない格好で散歩しているのは少し恥ずかしい。4月だというのに、風は冷たく湿度が高い。午後から雨が降るらしい。

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 用事が終わって、腹もペコちゃんだしと iPhoneで「浜松町 ランチ」と検索したら『【迷ったらココ!!】芝公園・浜松町・大門の平日ランチ - NAVER まとめ』が真っ先に出てくる。171452 PV。最近は、Google Analytics すらろくに見ていないのだけど、記事を淡々と重ねていくやり方だけでは無理がある。   f:id:bulldra:20150411093315j:plain

 そこで、「浜松町No.1ランチ」と記された「鯛樹」に向かう。知らない土地で腹が減った人間は、多孔化した現実の中で環境管理型権力に共犯的な支配を求める。『まずいラーメン屋はどこへ消えた?「椅子取りゲーム社会」で生き残る方法 (小学館101新書)』という話だ。

宇和島鯛飯の系譜は「ひゅうが飯」にあり

 宇和島鯛飯とは鯛の刺し身と出汁を使った卵かけごはんのことである。東京で「鯛めし」と言えば鯛の炊き込みご飯を指すが、宇和島などの南予地方(愛媛県南部)においては、このような形式で食べられる。

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 原型はアジの刺し身と生卵と薬味で作る「ひゅうが飯」と呼ばれる南予地方の郷土料理に見られるらしい。火を使わず、時間をかけずに余った魚をかっこみたいという無骨な漁師料理が、鯛や甘めの出汁を使った料亭料理としての体裁を保とうとするところに独特の趣きがある。

宇和島鯛飯がTKGを終わらす

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 小鉢には、じゃこ天、つくねとじゃがいも、たけのこがあって、どれも美味い。じゃこ天は揚げ立てで、まだパリっとした所が残っている。鯛、わかめ、薬味、出汁、卵を混ぜてご飯にかける。「鯛ユッケ丼」を想像すれば間違いない。

 幸せにかっこんでいたら創作卵かけご飯(TKG)への追求が終わってしまった気分になった。『グラップラー刃牙』における愚地克巳は「空手を終わらせてしまった男」と呼ばれるが、そういう感じだ。もちろん、TKGにはTKGの手軽さがあるのだけど、鯛の刺身と組み合わさっちゃうとなー。『美味しんぼ』でも鯛の揚げ団子でおでんを作る話があって衝撃を受けたのだけど、どうにも僕は高級食材で庶民料理を作るオーバーキル感に弱いらしい。

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