太陽がまぶしかったから

C'etait a cause du soleil.

「ゼロクリックの魔法」を実現するために本棚にときめき神棚を作る

人生がときめく片づけの魔法 改訂版

ゼロクリックの魔法

 身の回りのモノを減らしたいとは思っていて、紙もなるべく電子化しておきたいのですが、その一方でモノ自体の持つ存在感に助けられることは多々あります。

 例えば、システム手帳に書いてある内容を「まとめリフィル」やデータ等に反映させてから、そのリフィルを捨てたいという意識が起動しやすいです。逆にスキャンしてEvernoteに格納しても見返さないので、スキャンする量はかなり減りました。それに、自分用の書き置きやホワイトボードはリマインダとして依然として有力ですし、時計は壁や腕時計のが見やすいです。

 全てを電子媒体で管理しようとしても、自己主張が少なさすぎて失敗してしまう可能性が高いのです。すべてOFFが出来てしまうのが電子機器です。紙であれ、時計であれ、ゼロクリックで機能を発揮できていたモノを無くさない方が効率的だと思います

仮想現実本棚が欲しい

 電子書籍を買うようになって、代わりに本棚に少しだけ余裕ができてきたのですが、物足りないところもあります。考えてみれば本棚はその背表紙や置かれ方によってゼロクリックの自己主張をしてきました。何か気になっている時に偶然見かけた背表紙によって思考が繋がったり、整理をしている時に思い出したりすることもありましたが、電子書籍になると現在読んでいる本の途中からスタートしてしまって、ライブラリ全体には目が行きにくいのです。

 これを回避する方法として電子書籍のライブラリやショップからプロジェクターや眼鏡型PCで仮想現実本棚を投影できないかなと思いました。仮想現実理本棚の前で特定の本へのタップなどのジェスチャをしたら、その本が開いたり、買えたりすると最高です。「本棚ごとスワイプ」もできるでしょう。並び替えやセレクションについて書店の陳列技術とビッグデータが組み合わされて活用されたりするのも面白そうです。

仮想現実技術の再開発

 超大型タブレットでも実現できるかもしれませんが、設備の可搬性を考えると眼鏡型PCやヘッドマウントディスプレイで拡張現実的に実現できると良いなーと思います。仮想現実的な書店や図書館のをまるまる自室に持てる未来みたいな。既存技術の組み合わせでできると思うのですが、どこかでプロジェクトが進んでいないのだろうか。

 ここのところ、スマートフォンの技術をフィードバックする形で、仮想現実デバイスや拡張現実デバイスについての再開発がなされているようです。それを活用して「本棚」としてのアフォーダンスを得られるかもしれない未来については少し期待しています。

 ゲーム業界で今、脚光を浴びている新型デバイスがある。バーチャルリアリティー(仮想現実)を手軽に実現する米オキュラスVR(カリフォルニア州)の「オキュラスリフト」だ。頭に装着して自分の両目を覆うヘッドマウントディスプレーで、ゲームなどに使うと臨場感のある3D映像が楽しめる。映像世界への圧倒的な没入感が大きな魅力だ。今までにない新たな魅力をゲームにもたらす存在になれるのか。筆者のデモ体験を交えて検証した。

(中略)

 デモは、建物の中で銃を持って歩き回っている敵に見つからないよう背後から近づき、敵を倒しながら通路を進んでいくという内容だ。頭にオキュラスリフトをセットすると、目の前にはリアルな3D立体視の空間が広がり、周囲の奥行きがはっきりと感じられる。首を動かすと、それに合わせて画面も同じ方向の映像になる。上を向くと天井、下を見ると床が見える。デモで印象に残ったのは、映像世界への圧倒的な没入感だった。

本棚にときめき神棚を作る

 ゼロクリックと言えば、『[asin:4763131206:title]』において「本棚にマイ神棚」を作る話があります。乙女です。

私の片付けの裏テーマは「お部屋を神社のような空間にすること」。つまり、自分が住む家を清らかな空気の漂うパワースポットにすることなのです。

 これにならってお気に入りのミニフィギュアや本をDVDだけを配置した「神棚」を作ってみました。秩序も何もありません。なんとなく「キメこな」を思い出しました。

ゼロクリックでときめく場所

 マイ神棚に偏愛を詰め込んでいくのは箱庭療法のようです。もしかして自分が作りたいのは神社ではなくパーソナライズヴィレヴァンなのではないかと思いました。

 DVDは基本的にHDDに取り込んでしまうため、そこから先のパッケージは純粋なモノ自体の嗜好品的価値しかありません。それでも処分せずに飾り立てるというのは、ゼロクリックの魔法を信じているからです。ちょっと観るだけで「ときめき」が少しだけ回復します。

 それさえも最終的には仮想現実で実現出来てしまう未来があるのかもしれませんが、今はまだ物理感を愉しみたいと思います。ますます人を呼べない部屋になっていくのは微妙ですが。そう考えると部屋の仮想現実的なスキンを文脈によって切り替えれる技術があるとよいなー。